民俗学博士 徳増博之教授の伝奇考

民俗学博士 徳増博之教授の伝奇考

犬神考察

 


犬神とは何だったのか

 

 

 

──四国の田舎町で聞いた話から──

 

 

 

まず、犬神とは何か

 

 

 

犬神(いぬがみ)とは、

主に西日本、特に**四国**を中心に語られてきた

**「犬の霊を使ったとされる憑きもの・呪い」**です。

 


よくある語られ方としては、

 


あの家は犬神筋
犬神が憑くと不幸になる
関わると祟られる

 

 


といった具合で、

個人というより家系や地域単位で語られるのが特徴です。

 


ただし、

「犬神を祀る神社があった」

「実際に犬を使った儀式を見た」

という確かな証言や物証は、ほとんど残っていません。

 


民俗学的には、犬神は

実在の呪術というより、“そう信じられていた存在”

と考えられています。

 

 

 

 

 

 

調査のきっかけ

 

 

 

私の生まれ育った四国の田舎町にも、

「ある地域には犬神の噂が残っている」という話を聞き、

数年前に

「犬神は本当に祀られていたのか?」

を調査したことがあります。

 


毎度のことですが、

私は呪いや祟りを信じるタイプではありません。

 


とはいえ、

君子危うきに近寄らず。

 


ということで、

現地調査は助手にお願いしました。

民俗学者の正しい危機管理です)

 

 

 

 

 

 

現地聞き込み調査の結果

 

 

 

助手には、噂のある地域で

主に高齢の方を中心に聞き込みをしてもらいました。

 


ところが――

犬神の話題を出した瞬間、

 


それまで普通に話していた人が
急に黙り
無表情になり
何も話さなくなる

 

 


という反応が、ほぼ共通して見られたそうです。

 


「知らない」とも言わない。

「昔聞いたことがある」とも言わない。

 


沈黙。

 


助手いわく、

「空気が一段階変わった感じがした」とのことでした。

 

 

 

 

 

 

これは“信仰”だったのか?

 

 

 

一見すると、

「やはり犬神は恐れられていたのでは?」

と思うかもしれません。

 


しかし、この反応は

**恐怖というより“処世術”**に見えます。

 


話しても得がない
触れると面倒
今さら蒸し返す話ではない

 

 


つまり、

 


知らないのではなく、語らない

 


という選択です。

 


実際、調査の結果、

 


犬神を祀る祠
儀式の具体的記録
明確な信仰の痕跡

 

 


そうしたものは、確認できませんでした。

 

 

 

 

 

 

犬神の正体は「噂のラベル」

 

 

 

では、なぜ犬神の噂が残ったのか。

 


答えは、とても田舎的です。

 


人が少ない
村社会が固定されている
他人と比較しやすい
新しい刺激や出会いが少ない

 

 


こうした環境では、

 


目立つ家
少し違う家
うまくいっている家

 

 


が、どうしても話題になります。

 


しかし、

露骨な妬みは言えない。

 


そこで便利なのが、

 


あの家は犬神がついとる

 


という理由付けです。

 


これは呪いというより、

妬みや距離感を包むための言葉でした。

 

 

 

 

 

 

結論:犬神は作られた

 

 

 

犬神は、

 


医者がいない過疎地域で
説明できない不幸を説明するために生まれ
村社会の妬みや噂話によって増幅され
最終的に「触れてはいけない話」になった

 

 


人間関係の産物だった可能性が高い。

 


怖いのは犬神ではなく、

人が少ない社会で生まれる

妬みと噂のほうだったのかもしれません。

 


犬神は、

祀られていた神ではなく、

語られ方によって作られた存在だった。

 


そう考えると、

あの沈黙の無表情も、

とても人間らしく見えてきます。

 

2026.12.15

民俗学博士 徳増博之

ひまや 〜愛媛県西条市山奥の文化財〜

ネパールで生理期間中の女性を隔離して死亡したというニュースを見て思い出しましたが実は日本にも全く同じ風習がありました。

 

生理=不浄という考えが昔はあったそうでこのネパールのニュースと同じように日本にも生理期間中に女性を隔離する建物があったのであります。

 

愛媛県西条市の山奥に残っている「ひまや」

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市の指定文化財として保護されています。
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ひまや→お暇を与えるという意味でつけられたのでしょうか?それにしても酷い環境…小屋でした。

 

正面入り口

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中は荒れ果てていますがこんな感じです。
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畳二畳くらいの狭い空間に毎月約1週間入れられていたと考えるとゾッとしますが日本でもこんな風習があったんですね。

もしこの不浄という考え方を男女平等に考えるとすると男性は元気な人なら毎日アレが出ますから枯れるまで小屋にブチ込まれることになります。

 

このように民俗学や歴史を調べていると色々と気づかされる事があったりします。

 

最後に話が変わりますが懐かしいものを発見したのですがコレが何だかわかりますか?

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昭和初期の家に住んでた人なら見たことあるかもしれないですね、コレは便所の外に吊るしておいて手を洗うための道具なんです。

 

名前は私にもわかりませんが。

 

 

徳増博之教授の伝奇考

ひまや 〜愛媛県西条市山奥の文化財〜 でした。

 

河原津漁港の魚市場 〜愛媛県西条市〜

愛媛県西条市の河原津漁港のせりの風景。

 

せりの様子

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年々と漁業関係者の高齢化が進み若い担い手が少なくなりつつあるという河原津漁港ですが私はこの魚市場の風景や雰囲気が大好きです。

 

ワタリガニ この付近では1番高い高級品とのこと。

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タコ 元気すぎて逃げ出してます (笑)
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真鯛 この港のタイは絶品です。
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サワラ こちらもこの辺りではおめでたい魚らしい
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オオクチ (漁師さんが呼んでましたがヒラメ?カレイ?)

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このオオクチという魚を買って刺身で食べましたが最高に旨かったですね、忘れられない味でした。

 

車海老 河原津漁港の代名詞。

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アコウ ハタですね、ハタ科の魚は全て美味しい高級魚です。
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河原津漁港がある瀬戸内海の西条市周辺の海は「燧灘」と呼ばれています。

日本各地を民俗学の旅で周る私の個人的感想ですが、タイ、アコウ、ワタリガニ、ヒラメ、タコ辺りは燧灘産の物を食べると他の地域のが食べられなくなる程旨いと思います。

 

こんな雰囲気のいい素敵な漁港の風景を次世代まで残していってもらいたいと思いながら私はこの日の河原津漁港を後にしました。

 

民俗学者、徳増教授の伝奇考外伝 〜河原津漁港の魚市場〜 でした。

 

秋葉まつり 〜四国山奥の奇祭〜

四国の民俗学について研究している徳増博之教授です。こんにちは。

 

今回は四国山中にある高知県仁淀川町で行われている奇祭「秋葉まつり」について書きます。

 

一昨年のことなので何月何日だったか記憶が定かではありませんが雪の降る寒い日だったのは確実です。

 

だってほら、この通り雪がちらほら。

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上の写真は到着した時に撮影した画像ですが如何にも四国の秘境といった雰囲気が出てますね。

 

うん、まるで犬神家の一族の舞台になりそうな。

 

もうね、私ここに着いた瞬間からテンションが上がってしまって大変でしたよ。

 

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⬆︎道を歩いていると鬼と遭遇しました、これは本物か?!とすかさずシャッターを切りましたが鬼が立ち止まってポーズを取ってくれました(感激

 

ひょっとこ?

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おかめ?
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狐もいました
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この狐面が欲しくなってどこで売ってるのか聞いてみたのですが軽くスルーされました。

 

私、生きてるうちにこの狐役をやってみたいですが最近太り気味なので狐より狸ですかね。

 

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ひょっとこが¥1000で何やら買ってくれーと叫んでいたので助手にお金を渡して買いに行かせたところハグされてました。


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⬆︎¥1000で買ったアイテム。これは御利益がありそうですね。

 

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祭りはこの後神輿を追いかけて山を登って行くということでしたのでリウマチが痛むし寒いので退散しました。

 

何の祭りかはよくわかりませんでしたが非常に楽しい祭りでした。

 

また今度じっくり見に行きたいと思います。

 

以上、民俗学博士 徳増博之教授の伝奇考でした。

にこ淵 〜日本一の清流仁淀川〜

日本一の透明度を誇る仁淀川

 

四国の山奥の秘境にある「にこ淵」

 

こんな美しい滝なのですが四国に住んでいても知らなかった!っという人も結構いたりします。

 

まあInstagramインスタ映えスポットとして有名になってからは県外からも訪れる人が増えたと思いますよね。

 

気をつけてほしいのがこの「にこ淵」崖を鎖で降りていった先にあるのでそれなりの装備が必要です。

 

間違えてもヒールやサンダルで行ってはダメです。

 

特に雨の後だと足元がぬかるんでいるのでズルッと滑ってあの世に行ってしまう可能性もあります。

 

実際に僕が3回目ににこ淵を訪問した時には雨の後で生々しい血痕が…(怯

 

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ということでにこ淵に行かれる人は準備万端で気をつけて行ってきてくださいねー。

 

※お腹が空いたなら近く(更に山奥)にあるお蕎麦屋さんもオススメです〜

 

民俗学博士、徳増博之のにこ淵紹介でした。